
後藤太輔 著
定価 1800円+税
判型 四六判 並製
頁数 216ページ
装幀 伊藤滋章
発売 0000年0月0日
ISBN 978-4-7684-5831-0
【内容】
朝日新聞社現役記者が描き下ろす〝自国ファースト〟とは無縁の新しいスポーツジャーナリズム。銀盤から球場まで、スポーツという鏡に映された課題に触れながら、これからのスポーツ文化と社会とのつながり方を提案する。佐藤信夫氏推薦!
【著者紹介】
朝日新聞社記者。
1977年生まれ。大分県別府市出身。
フィギュアスケート、パラリンピック、サッカーなど担当。貧困、虐待、障害と闘う子どもを支えるスポーツや、多様性を楽しみ、壁を越える力になるスポーツ、復興とスポーツなどの「社会課題解決型スポーツ」も大きなテーマの一つ。
2002年、早稲田大学を卒業し朝日新聞社に入社。新潟支局で北朝鮮による拉致被害者の帰国や豪雨水害を取材。.lf. 名古屋や大阪でラグビー、ボクシング、アメリカンフットボール、サッカー、スケートなどを担当。.lf. 大阪社会部では、マンションで餓死した3歳と1歳の姉弟が見つかった事件や、養子縁組後に生命保険をかけられた養子が殺 害された事件の取材班に入った。
11年から東京本社スポーツ部。 18年4月からオピニオン編集部。
【担当編集者より】
「僕も知らなかったフィギュアスケートの一面、新聞記者の目で追求したスポーツが持つ社会貢献の力。是非ご一読を! 」
フィギュアスケートコーチ 佐藤信夫さん推薦!
フィギュアスケート界では男女選手の交流・協力活動が多く、引退後も、コーチ、プロスケーター、振付師、衣装デザイナーなど多ジャンルで活躍している。インストラクター協会理事にも女性が多く、他のスポーツと比べ、ジェンダーバイアスが少ない競技といえる。海外では、現役選手による同性愛カミングアウト、アラブの選手によるヒジャブ着用など、社会に対して積極的にアピールする選手も多い。本書は、フィギュアスケートとジェンダーを切り口に、スポーツと社会のつながり、2020年東京五輪パラリンピックへの向き合い方を伝える。 現役記者ならではの豊富な取材に基づく逸話が満載!
「中国と日本が政治的に緊張しても、スケート界の関係は良好です」
「日本は、スポーツがなくても幸せな国だったんだな」
「私は美しさで勝負する。それが自分だから。銀盤では私は女だと思って滑っているんです」
朝日新聞現役記者がつむぐ、スポーツと平和を愛する人から生まれる言葉たち。
インスタグラム専用アカウント @figureskating_and_gender
◎登場するフィギュアスケーター
羽生結弦、浅田真央、安藤美姫、アダム・リッポン、ジェフリー・バトル、宮原知子、髙橋大輔、ほか
◎登場するスポーツ選手・関係者
小平奈緒、李相花、イビチャ・オシム、三宅諒、ティム・ティーボウ、坂本博之、小笠原満男、ジャッキー・ロビンソン、ショーン・ポディーン、ほか
2020年東京五輪パラリンピックをどう迎える?
開催を賛成するひと、反対するひと、興味がないひと……みんなが必読のあたらしいスポーツ文化論!
朝日新聞平昌五輪羽生結弦応援サイト"SPIN THE DREAM"担当の記者が書き下ろす、「自国ファースト」とは無縁のスポーツ哲学。
フィギュアスケート以外にも、サッカー、アメフト、ボクシング、フェンシング、車いすバスケットボールなど、さまざまなスポーツと社会のかかわりを丁寧な取材で紹介。
平昌五輪のエピソードも交えながら、私たちが目指す東京五輪パラリンピックのゴールを提案。
浅田真央、小塚崇彦らを指導した佐藤信夫コーチ推薦!
LGBTQ、ジェンダー、フェミニズム、子どもの貧困、障害者問題などの入門書としてもおすすめです。
<目次>
まえがき
1章 フィギュアスケートとジェンダー
フィギュアスケートの母マッジ・サイアーズから浅田真央への道筋
世界や日本をとりまく性的少数者とスポーツの課題
安藤美姫らに見る女性アスリートと産み育てる性
女性差別と闘うヒジャブをまとったフィギュアスケーター
2章 スポーツから始まる友好
スケートを介した日中韓の深いつながり
日本フィギュアスケートを支えた旧ソ連との交流
オシムのサッカー哲学から学ぶ民族融和
3章 ぼくらに寄り添うスポーツの力
フィギュアメダリストらに学ぶ人生のヒント
貧困、虐待、難病――子どもたちを救うスポーツの力
米トッププロの活動に見るスポーツの社会貢献
夢を持てない少年少女の行動を変える
リーダーを育成する大学スポーツプログラム
羽生結弦の思い――スポーツと復興支援
4章 社会を変えるスポーツの力
誰もが楽しめるスポーツを――パラリンピックの価値
ロンドン、リオデジャネイロから考えるパラリンピック後の課題
摂食障害、ドーピング、暴力問題から考えるスポーツのあり方
これからのスポーツへの願い
ぼくらが目指す2020東京五輪パラリンピックのゴール――あとがきにかえて