
山川 理 著
定価 2000円+税
判型 A5判 並製
頁数 248ページ
装幀 伊藤滋章
発売 0000年0月0日
ISBN 978-4-7684-5792-4
【内容】
サツマイモ研究の先駆者が、その栄養価、品種の特徴、用途や栽培法はもとより、企業と連携した新品種開発やルーツ調査、最新の国内・海外事情などを語り尽くす。歴史・植物・民俗・農政学など多彩な観点からサツマイモを紐解いた決定版。
[著者紹介]
山川 理(やまかわ・おさむ)
1947年、静岡市生まれ。
1969年、京都大学農学部卒。農学博士。
1969年~1982年、農林省九州農業試験場に勤務。サツマイモの品種改良に従事。途中、名古屋大学およびノースカロライナ大学に留学。
1982年~1985年、農林水産省農林水産技術会議事務局に勤務。畑作担当研究調査官。
1985年~1990年、野菜・茶業試験場久留米支場に勤務。イチゴの品種改良に従事。
1990年~1998年、九州農業試験場に勤務。サツマイモの品種改良に従事。
2003年~2007年、九州沖縄農業研究センター所長。
2007年~2011年、農林水産先端技術産業振興センター理事。
これまでにサツマイモやイチゴの新品種を多数育成。サツマイモの加工についての特許多数。
1996年、日本育種学会賞。1998年、農林水産大臣賞。
現在、山川アグリコンサルツ代表として、食品関連企業の顧問や地域の活性化アドバイザーとして活躍。千葉大学園芸学部非常勤講師。
主著『未来を拓くグリーンハイテクノロジー』(共著者、農林統計協会)、『ストレスの植物生化学・分子生物学』(共著者、学会出版センター)、『新品種で拓く地域農業の未来』(共著者、農林統計出版)。
[編集担当者より]
土地がやせていても育てられるサツマイモは、食糧が乏しかった戦中・戦後に活躍した作物。そのサツマイモが品種改良を経て、現代人の嗜好に合わせて甘くねっとりしたものに生まれ変わり、加工食品としての幅を広げて海外へも進出しています。
研究者であれば今後の新品種開発に、生産者であればブランド芋の栽培に、消費者であれば健康面を考えた食べ方になど、それぞれに活用できる、身近なサツマイモを深く掘り下げた好適書です。
[目次]
第1章 サツマイモの現代史――日本人とサツマイモの関係
1 戦中戦後のサツマイモ
2 サツマイモの私的同時代史
3 日本の代表的な品種と産地
4 サツマイモをめぐる現代
5 研究のつれづれに
6 食糧危機を想定した意図
第2章 サツマイモの植物学――面白くて感動的な農作物
1 サツマイモの独自性
2 植物としての特性
3 栄養価とおいしさ
4 幅広い用途
5 サツマイモの実務
6 世界のサツマイモの品種
7 品種改良の世界――いまトップランナーは日本
第3章 サツマイモの農政学――日本人の食生活
1 日本の農政とサツマイモ
2 品種開発の道筋
第4章 サツマイモの歴史地理――こうして日本にやってきた
1 サツマイモ伝播の道をたどる
2 サツマイモが広がっていくとき
3 国ごとのサツマイモ
4 サツマイモの国際戦略性
5 日中韓サツマイモ研究会
[おすすめの類書]
『にっぽん たねとりハンドブック』
『自家採種ハンドブック――「たねとりくらぶ」を始めよう』