定価 1300円+税
判型 A5判 並製
頁数 132ページ
装幀 伊藤滋章
表紙切り絵 益子実穂
発売 2020年11月25日
ISBN 978-4-7684-9103-4
【内容】
1791年に「女性および女性市民の権利宣言」を書きあげ、社会から女性が排除されている事実を告発した18世紀の劇作家オランプ・ドゥ・グージュ(1748-1793)。革命家の暴力性を指摘し、女性に不利な法律を批判し、黒人奴隷問題を演劇で訴えたグージュの提言は200年以上たったフランスでも女性たちを鼓舞し続けており、遠い日本の問題とも地続きである。
【特集オランプ・ドゥ・グージュ――18世紀の女による「異議申し立て」を引き受ける】
・辻村みよ子「オランプ・ドゥ・グージュと『女性の権利宣言』」
・太原孝英「二一世紀に読むオランプ・ドゥ・グージュ『黒人奴隷制』」
・高瀬智子「革命の舞台を駆け抜けたオランプ・ドゥ・グージュ」
・オランプ・ド・グージュ著『女性の諸権利』(1791年)全訳
永田千奈訳「王妃へ」「女性の諸権利」
辻村みよ子訳「女性および女性市民の権利宣言 前文」、「女権宣言」(「人権宣言」との比較)
相川千尋訳「女性および女性市民の権利宣言 後文」、「男女の社会契約の形式」
・ジュリ・ブランシャン・フジタ マンガ「オランプ・ドゥ・グージュヒストリー」
・コラム「革命と女性蔑視(ミゾジニー)」
【SISTERHOOD IS TIMELESS】
・アンジェラ・デイヴィス「人民解放の闘いと黒人女性――アンジェラからエリカへの手紙」(『すべての権力を人民へ』1972年より)
【アクチュアリテ】
・布施えり子「『夜の街』に労働組合を」
【エッセイ寄稿】
・飛幡祐規「フェミニスト弁護士ジゼル・アリミの非凡な人生」
・竹信三恵子「『小池都知事』で見えたクオータ制の重要性」
・吉良智子「『美術館女子』という問題を終わりにするために
・玖保樹鈴「佐々木希は悪くない悪いのは……『世間』!」
【連載】
・アトランさやか「パリのシモーヌたち」
・芋ポテト&万次郎「SAW & LAW 往復書簡」
・インベカヲリ★巻頭グラビア「Renaître――女は生まれなおしている」
・江戸川ずるこ「ずるこのおんな食べ物帖」
・小野春「女同士で子育てしたら」
・栗田隆子「手さぐりフェミニズム入門」
・高島鈴「シスター、狂っているのか」
・二三川練「ふみがわのフェミ短歌塾」
・シモーヌ シネマレヴュー(鄭優希『もうひとつのヒロシマ』)
・書店からはじまるフェミニズム(神保町ブックハウスカフェ/茅野由紀さん)