『朝倉喬司芸能論集成』編集委員会 編
定価 12000円+税
判型 A5判 上製
頁数 968ページ
装幀 毛利一枝
発売 2021年4月6日
ISBN 978-4-7684-5891-4
【内容】
没後10年を経て、今なお根強いファンをもつ稀代のルポライター・朝倉喬司の作品から、芸能にまつわる論考をピックアップ。改めて目を見張らされるのは、彼の目配りのよさと徹底的に足を使う取材スタイル。ヤクザやテキヤ、ちんどん屋といった人々に密着し、切迫感と寂寥感が滲む文章を書いたかと思えば、『バナちゃんの唄』のような幻想的・詩的な文体、河内音頭への熱い思い漲る疾走感溢れる筆致と、彼の多様な文才がこの一冊に凝縮している。
三波春夫や平岡正明、岡庭昇との芸能をめぐる座談会、松枝到、大月隆寛との鼎談、今井照容、神谷一義、紀和鏡、西世賢寿、久田将義、平井玄、林幸治郎、元木昌彦、鷲巣功(五十音順)各氏による追悼エッセイも収録。
五木寛之氏、推薦。
【著者紹介】
朝倉喬司(アサクラ・キョウジ)
1943年岐阜県生まれ。犯罪評論家・ルポライター。
早稲田大学文学部中退。「週刊現代」の記者を経てノンフィクション作家となる。88年より現代書館の雑誌『マージナル』編集委員。著書『毒婦伝』(中公文庫)、『スキャンダリズムの明治』(洋泉社)、『涙の射殺魔・永山則夫と六〇年代』(共同通信社)、『都市伝説と犯罪』『「色里」物語めぐり』(以上、現代書館)など多数。2010年11月末、自宅で亡くなっているのが発見された。享年67歳。本作は朝倉氏の芸能関係の著作を編集委員会がまとめたものになる。
【主要目次】
Ⅰ バナちゃんの唄
Ⅱ 浮世と音楽
Ⅲ 芸能の始原に向かって
Ⅳ われわれのスタンダード・ナンバー
Ⅴ 流行り唄の誕生
Ⅵ 芸能・任侠・差別
Ⅶ 遠くちらちら灯りがゆれる
Ⅷ 闇と悪をめぐる対話
Ⅸ 遊歌遊酔録
芸能のみでなく、民俗学、文化人類学研究の必読書!