板橋勇仁 著
定価 2200円+税
判型 四六判 上製
頁数 216ページ
装幀 伊藤滋章
発売 2021年7月6日
ISBN 978-4-7684-1021-9
【内容】
日本哲学界において最高の成果である西田幾多郎『善の研究』(1911年)は、主体、客体が分かれる前の「純粋経験」の在り方をもとに、善、宗教、神などの人間存在に関する根本的な問いを考えていく思想として世界的に大きな影響力を及ぼした。感染症の流行により、自分の身体を自粛すること、他者の身体との関係をいかに保つかなど、身体の管理・統御・監視が大きな関心事になった。生きづらくなっていく身体をどのように「ほどいて」緩めていくか。本書では、西田哲学をベースに、自己と他者、そして社会との関係、そこでの身体の在り方などを徹底的に考察する。
【著者紹介・担当編集者より】
板橋勇仁(イタバシ・ユウジン)
立正大学文学部(哲学科)教授。専門は近現代日本思想、近代ドイツ哲学、近代アメリカ哲学。著書に『西田哲学の論理と方法─徹底的批評主義とは何か』、『歴史的現実と西田哲学─絶対的論理主義とは何か』、『底無き意志の系譜─ショーペンハウアーと意志の否定の思想』(以上、法政大学出版局)。