佐倉智美 著
定価 2500円+税
判型 A5判 上製
頁数 312ページ
装幀 奥冨佳津枝
発売 2021年9月15日
ISBN978-4-7684-5907-2
【内容】
性別違和を抱えていた著者が、自身のホルモン操作、性別適合手術の経験を通し、「生物学的性別」(つまり、生殖にかかわる身体タイプ)が絶対的であるという捉え方を解体していく。
「男女平等」「男女共同参画」などの政策により強化されてしまった男女二元論を解体し、「性別」という束縛からの解放で、すべての人が自己実現できる世界へ!
【本書目次】
序 その後の明るいトランスジェンダー生活
第1章 性別概念の解体を始めるにあたって
1 本書の趣旨と構成
2 身体にフォーカスする意義
第2章 ホルモンから見えてくるもの
1 ホルモンで何が起こったか
2 身体的性別違和とは何なのだろう
3 感じない男とポルノを読む女の間の性的ファンタジー
4 美容整形とどこが違うのか
第3章 性別適合手術で何が変わり何が変わらないのか
1 性別適合手術の実相
2 身体変化をめぐる「身体性とジェンダー」
3 性感と身体的セクシュアリティ
4 「性別」にとって「身体」とは何か
第4章 混沌のセクシュアリティを捕捉する
1 身体もまたジェンダーに含まれる
2 心の性別は人と人との間にある
3 性的指向よりも「好きの多様性」
Re: ゼロ歳から始める明るい(父親が) トランスジェンダー生活
【著者プロフィール】
佐倉智美(さくら・ともみ)
1964 年、関西生まれ。大阪大学大学院にて修士号取得(社会学)。性的少数者・トランスジェンダーとしての立場を生かしながらジェンダーやセクシュアリティをテーマとした執筆・講演活動などをおこなう。
著書に『性同一性障害の社会学』(現代書館 2006)、『明るいトランスジェンダー生活』(トランスビュー 2004)など。近年はアニメなどポピュラーカルチャーをめぐる論考も多く、青土社「ユリイカ」2016 年9月臨時増刊号【総特集=アイドルアニメ】所収「『マクロスΔ』の三位一体とケアの倫理の可能性」などはその代表例。